PwCコンサルティングは、世界4大ファーム(Big4)のひとつであるPwC(プライスウォーターハウスクーパース)系の総合コンサルティングファームです。日本ではPwC Japanグループに属しており、クライアントの企業戦略策定から実行までを一貫してコンサルティングで支援するほか、グループ内の専門家とも連携して、監査、アドバイザリー、税務、法務など、多彩な企業支援サービスを提供しています。
ここでは、コンサルタントとしてPwCコンサルティングへの転職を考える際に役立つ、求められるスキルセットと年収例のほか、選考フローや面接対策、転職に成功した人の人物像などについて解説します。
コンサルティング業界専門の転職エージェントだからこそお伝えできる情報を参考に、ぜひ挑戦への一歩を踏み出してください。
<目次>
主な仕事内容:PwCコンサルティング
就労環境:PwCコンサルティング
年収例:PwCコンサルティング
選考フロー・面接のポイント:PwCコンサルティング
求められるスキルセット:PwCコンサルティング
入社後に実現可能なキャリアパス:PwCコンサルティング
転職に成功した人の人物像:PwCコンサルティング
転職でエージェントに相談するメリット:PwCコンサルティング
転職希望者にキャリアコンサルタントからアドバイス:PwCコンサルティング
企業プロフィール:PwCコンサルティング
主な仕事内容:PwCコンサルティング
PwCコンサルティングは、ビジネスの戦略立案から実行までを支援する多様なコンサルティングサービスを提供しており、専門的知見を持つコンサルタントが業種別にチームを組織して、中長期的にクライアントのコンサルティングを行います。
コンサルティング領域でみた主な仕事内容
コンサルティング領域は、下記の4つがあります。それぞれ、主な仕事内容をご紹介します。
●ストラテジーコンサルティング(Strategy&)
ストラテジーコンサルティングは、クライアント企業のさまざまな経営課題を解決し、クライアント企業にとって最適な未来の実現を支援します。カスタマー、ファイナンス、オペレーション、組織、イノベーション、テクノロジー、グローバルなどの要素を含んだ全社事業戦略や大規模な事業戦略を、PwCのグローバルネットワークとも協働しながら立案・実行します。前身は歴史ある戦略系ファームとして名を馳せたブーズ・アンド・カンパニーで、2014年にPwCと統合し現在の「Strategy&」という呼称に変わっています。
●マネジメントコンサルティング
マネジメントコンサルティングは、デジタル技術を活用したオペレーションの最適化、グローバリゼーションへの対応など、複雑に変化する時代のニーズに合わせた企業の変革を支援します。主要なサービスとしては、オペレーションの改革、カスタマートランスフォーメーション、組織人事マネジメント、ファイナンス&アカウンティングの見直しなどが挙げられます。
●テクノロジーコンサルティング
テクノロジーコンサルティングは、ITを活用した業務改革をはじめ、最先端のデジタル技術と事業戦略を融合させた新規事業の立ち上げ、グローバル拠点横断でのシステムの設計・導入など、テクノロジーによる企業成長を支援します。
●リスクコンサルティング
リスクコンサルティングは、リスクや規制の知見を持ったプロフェッショナルが、ビジネス上のリスクの予防・対応・改善といった高度なコーポレートガバナンス体制の構築を支援します。会計不正や汚職の調査、調査・管理体制の構築支援も担い、複雑化する企業リスクに対応した体制を作り上げていきます。
「コンサルティング領域でみた主な仕事内容」参考:コンサルティングサービス | PwC Japanグループ
コンサルティングサービスの対象業界
PwCコンサルティングが提供するコンサルティングサービスは、下記のような業界を対象にしています。
・自動車
・エネルギー、資源、鉱業
・消費財、小売、流通
・エンターテインメント&メディア
・金融サービス
・保険
・都市、インフラストラクチャー
・医薬、ライフサイエンス
・重工業、産業機械
・建設
・テクノロジー
・ホスピタリティ&レジャー
・銀行、証券
・不動産
・官公庁、公的機関
・ヘルスケア
・化学
・運輸、物流
・情報通信
・総合商社
・資産運用
・プライベート・エクイティ
・農業
・人材サービス
「コンサルティングサービスの対象業界」参考:業種別サービス | PwC Japanグループ
就労環境:PwCコンサルティング
PwCは一人ひとりの可能性を最大限に引き出すことを大切にしており、キャリア構築の支援に力を入れています。また、多様な人材に働きやすい環境を目指して、自由度の高い働き方や福利厚生が整えられています。
勤務時間・働き方
勤務時間は、コアタイムを設けないフレックスタイム制を導入。在宅勤務、金曜日の午後を研鑽活動にあてる取り組みも整備しています。また、子育てや介護と仕事を両立できるよう、希望に応じて短時間勤務や週3、4日の短日勤務、3ヵ月間の休職ができる制度もあります。
人事制度・スキルアップ研修制度
中途採用(キャリア採用)者には、基礎スキル向上を目的とした1ヵ月間のトレーニングプログラムが用意されています。ロジカルシンキングやファシリテーションなどの必須スキルに加え、企業カルチャーやデジタル理解を深める研修が用意されています。
また、全社員にキャリアアドバイザーの役割を果たすコーチ(先輩社員)が割り当てられるコーチング制度を導入。キャリア実現のサポート、コーチ向けの各種トレーニングも提供しています。
福利厚生
福利厚生は、休暇制度面では入社初年度から最大20日間の年次有給休暇、5日間のリフレッシュ休暇が付与されます。
これ以外に特別有給休暇制度として、結婚休暇、子女結婚休暇、忌引休暇、災害休暇、交通遮断休暇、特別試験休暇、ボランティア休暇(1年度に1回)、出産休暇、配偶者出産休暇、育児・介護特別休暇(有給15営業日、無給5営業日)、子の看護休暇(1年度に5日間)、傷病休暇(勤続3年以上の場合、最大有給40日間)があります。
また、ほかの健康保険組合と比べて、健康保険料が1~3割ほど割安となるPwC健康保険組合が整備されており、健保独自の付加給付もあります。そのほか、ベビーシッター費用補助、年1度の無料健康診断、インフルエンザ予防接種補助、カフェテリアプランなどがあります。
年収例:PwCコンサルティング
PwCコンサルティングの年収は、職種や経験などによって異なります。実際の求人案件をもとに、年収例をご紹介します。
現在募集中のポジション情報は、こちらからご覧いただけます。
PwCコンサルティング 現在募集中のポジション情報
■職種別想定年収
職種 |
想定年収 |
戦略コンサルタント |
600万~2000万円 |
PMIコンサルタント |
550万~2000万円 |
オペレーション改革・SCMコンサルタント |
550万~2000万円 |
CRMコンサルタント |
550万~2000万円 |
財務会計コンサルタント |
550万~2000万円 |
リスクコンサルタント |
550万~2000万円 |
SAPコンサルタント |
550万~2000万円 |
選考フロー・面接のポイント:PwCコンサルティング
PwCコンサルティングの中途採用(キャリア採用)の選考は、書類審査および面接が2回または3回行われます。部門によっては、ケース面接を行います。いずれの場合も、基本的な志望動機や転職理由から見えてくるこれまでの経験が、入社後にどれほど活かせそうかが評価のポイントになります。
これに加えて、面接ではベーススキルである論理的思考力の強さも見られます。
求められるスキルセット:PwCコンサルティング
PwCコンサルティングへ転職して働く上でもっとも求められるスキルセットは、ほかのファームと同様、コンサルタントの必須スキルである論理的思考力です。
また、ITやシステムに関する知識、現職において部署を超えて人材を集めたプロジェクトを進めてきた経験などがあれば、ポジティブに評価される傾向があります。
入社後に実現可能なキャリアパス:PwCコンサルティング
PwCコンサルティングが属するPwC Japanグループには、職階と職域ごとの役割の定義が定められています。
職階は、Associateからスタートし、Senior Associate、Manager、Senior Manager、Director、Partnerとなっています。最上位のPartnerは、顧客とのリレーション構築やプロジェクトの最終責任者であり、ファーム自体の経営も担います。
個々人の専門領域を広げるため、自分の意志で異動・転籍を申し出ることができる制度や、異動・転籍をしないままプロジェクトベースで他部門やグループ会社の業務を経験できる制度もあります。
転職に成功した人の人物像:PwCコンサルティング
世界4大ファーム(Big4)は、いずれもグループ内に監査法人やアドバイザリーファームといったさまざまなサービス提供会社を持っており、それらと連携しながらプロジェクトを大きくしていくことが奨励されています。中でもPwCは、パートナー同士のコラボレーションも多く、部署を超えて協働し、PwCとしてプロジェクトを大きくしていく姿勢が評価される会社です。そのような背景から、PwCコンサルティングでも、協調性が高く、チームワークに向いている人が好まれる傾向があります。
最近はPE(プライベート・エクイティ)ファンドの投資先の経営を支援するサービスにも力を入れています。これは、PEファンドとその出資先企業のあいだに入り、ファンドの要求を企業の経営陣へ伝えながら、経営管理の仕組みやバリューアップに必要な改善を行うタフな役割です。PwCコンサルティングで同領域に携わることはやりがいの大きい仕事ですが、その分、選考のハードルは高くなり、精神的な強さが求められます。
転職でエージェントに相談するメリット:PwCコンサルティング
大手コンサルティングファームが応募者に求めるスキルは、論理的思考能力などの基礎的な部分は共通ですが、ファームごとの特色もあります。こうした特色を的確につかんだり、PwCコンサルティングが注力している「PE支援部門」のような最新の業界トレンドについて情報収集したりするのは、独力ではなかなか難しいものです。
その点、コンサルティング業界専門の転職エージェントのアンテロープキャリアコンサルティングでは、まず専任のコンサルタントが、これまでの経歴や将来のキャリアプランなどを伺ってキャリアを分析。もっともマッチするファームのポジションやプロジェクトといった採用ニーズを把握し、最新トレンドを踏まえた最適な求人案件をご紹介することが可能です。
また、過去の豊富な蓄積をもとにした選考フローで重視されているポイントのご提供、無料のケース面接対策セミナーをはじめとした選考試験対策など、サポート体制が充実しています。
転職希望者にキャリアコンサルタントからアドバイス:PwCコンサルティング
PwCコンサルティングでは、どの部門でも論理的思考力などの基礎スキルが求められることは、ほかのファームと同様なため、普段からしっかりトレーニングを積み、基礎スキルを鍛えておくのがおすすめです。ケース面接対策が必要なことも、他社と変わりありません。
また例えば「PE支援部門」のような、応募者が多く、選考難度の高いポジションを希望する場合は、コンサルタントの基本スキルと協調性に加え、精神的なタフさや情熱が求められます。志望動機を組み立てて、事前準備をしっかり行って応募されることをおすすめします。
監修:アンテロープキャリアコンサルティング この記事は、アンテロープキャリアコンサルティング株式会社が監修しています。 コンサル業界・金融業界への転職に役立つ情報を発信しています。 |
企業プロフィール:PwCコンサルティング
社名 |
PwCコンサルティング合同会社 |
所在地 |
東京都千代田区丸の内2-6-1 丸の内パークビルディング |
従業員数 |
約3000人(2020年5月31日現在) |
設立 |
1983年1月 |
特徴 |
PwCは世界4大ファーム(Big4)のひとつ。世界157カ国に27万人以上のスタッフを有し、ビジネスコンサルティングだけでなく、会計監査、税務、法務まで、多彩な企業支援サービスを提供している。
PwCコンサルティング合同会社は、日本におけるPwCグループの一員で、グループ内の監査法人やファイナンシャルアドバイザリー、法務・税務のスペシャリストなどと連携し、グローバルのPwCとも協働して、大規模な課題解決・企業変革プロジェクトを多く手掛けている総合系コンサルティングファームである。
近年は、プライベート・エクイティ(PE)ファンドの投資先企業でITやテクノロジーをベースにした業務改革を進めるといったサービスを提供する、PE支援部門が注目されている。 |
コンサルタント転職に役立つ関連情報
リンク:未経験からコンサルタントへ転職するのに適した年齢や資格・能力について
リンク:コンサルタントになるために必要・有利な資格を業界毎に一覧で紹介
リンク:コンサルタントになるために学歴は関係するか? 中途採用と新卒の場合
関連リンク