転職成功体験記「大手ゼネコンからITベンチャー企業へ」

大手ゼネコンの社長室経営企画部から、ITベンチャーの経営企画管理へ転職されたA・Oさん(40代)のご経歴や活動内容をご紹介いたします。アンテロープをお選びいただいた理由やご本人からのメッセージも、あわせてご紹介いたします。

A・Oさん(40代/男性)私立大学卒
BEFORE
[社長室経営企画部]大手ゼネコン
AFTER
[経営企画管理]ITベンチャー

A・Oさんは大学卒業後、業界最大手ゼネコンへ入社。現場事務統括管理、財務部、在欧金融子会社、建設省所管シンクタンク出向、社長室経営企画部を歴任し、約11年間勤務。この間、歴史ある大手企業で鍛えられつつ、社会へ貢献する仕事の醍醐味を満喫してきました。しかし若いうちは責任ある立場を任されないこと、安定的な業績ゆえ変革の喜びを味わえないことなどから、これまでの業務経験と技能を活かし、自身の実力が会社の成長にはっきりと現れるような環境を求めて転職を決意。一応は大手シンクタンク、外資企業の日本法人等も検討しましたが、当初より小ぶりの組織を念頭に置いていたため、最終的には経営者の「志」に共感したベンチャー企業を目指しました。

成功のポイント

A・Oさんは、日系大手企業の中で典型的なエリートコースを歩んできた人材です。それゆえ、傍からみればリスクをとってベンチャー企業へ転身したように見えますが、実はご本人はそのようには考えていません。今後の職業人生を俯瞰した時、居心地の良いまま大企業に身を委ねて時間を過ごしてしまっていることの方がかえってリスクであり、自分の「現在価値」に見合った役割を果たせる職場を求めることが、自然な結論と感じています。ただし自身を過大評価せずに、どんな境遇にあっても常に高い目標を掲げて、その実現のため研鑚を怠らない日々の行動が、この決断を支えているのです。このような自律的・能動的な姿勢と「自分が規模の小さい企業の中で何ができるのか」という具体的で冷静な現実認識が、今回の転職の成功要因であったと思われます。

今後のキャリアパス

現在すでに企画・管理部門全般を管轄していますが、今後の会社成長に伴い、公開業務・M&A等の経験をされて、スキル・経験に幅を持ったマネジメント人材へのキャリアパスが見えてくると思われます。

A・Oさんより

アンテロープ社のご紹介により、まさしく目指していた職種・会社にめぐり合うことができました。実に幸運でしたが、会社が必要とするものと自分の志向が完全に一致しているので、必然的な出合いであったと感じます。また、事業・社風や境遇に何の不満もなかった前職の会社を辞めてまで求める新天地である以上は、高度に満足できる場でなくては移る意味がないのですが、真の「満足」を作るのは自分自身の努力にかかっていると思い、気を引き締めています。
転職活動の助言としては、(1)現在の会社に残ることも、選択肢として真剣に考慮する(現実逃避で退職しない)、(2)じっくりと時間をかけて転職先候補と自分を見極める、の2点を挙げます。
(1)は、自分の目指すものと現実の差を冷静に分析し、現職で解消可能かどうか、自己努力で克服できるのか、環境面の制約が主な理由なのか、真剣に検討することです。
(2)については、コンサルタントの方に自分の考えをできるだけ詳しく伝えてプロの目で評価してもらい、話し合いの中で自己認識を整理しながら、理想に近い会社と職種を根気良く探していくことが重要ではないかと考えます。しっかりとした姿を描いて活動していけば、きっと「自分が求める職場=自分を求める会社」にめぐり合えると信じて、努力して下さい。

この事例を担当したのは、
弊社コンサルタントの小倉基弘です

代表取締役小倉 基弘/ Ogura Motohiro
【経歴】
上智大学法学部卒。日興證券(現SMBC日興証券)を経て90年、建築関連のビジネスを起業。約7年のベンチャー経営後、プロフェッショナルのキャリアデザインに関連するビジネス創造を目指して、人材エージェントにてコンサルタントを4年間経験。2002年、「野心と向上心を持ったプロフェッショナル」に対してチャレンジングな機会提供を行う目的でアンテロープキャリアコンサルティングを設立。同社は投資銀行、プライベートエクイティ、ベンチャーキャピタル、アセットマネジメント、不動産ファンド及びコンサルティングファームのフロント人材の長期的なキャリアデザインを支援している。07年アンテロープの共同創業者の増井慎二郎氏とオープンワーク(株)(旧(株)ヴォーカーズ)設立にも関わる。

【担当領域/実績】
専門は投資銀行、PE投資ファンド、投資先企業マネジメントポジション、不動産ファンド。